冬の風物詩:除雪

北海道で暮らすには、いろいろ乗り越えなくてはならないことがある。その一つが除雪だ。もっとも簡単な解決法は、除雪しなくて済む居住のスタイルをとること。たとえば、マンション。しかも駐車場が屋内にあり、車の雪下ろしが必要ないタイプ。またマンションでなくても、アパートで、自分に除雪の責任が一切ない場合。

 問題はそれ以外の居住、つまり一軒家の場合である。一軒家という時点で、家の前の道と建物の関係が生じていろいろな除雪を強いられる。昨晩、家の前の道に除雪車が入った。それはいいのだが、路面の雪を削った後の、かたい雪のかたまりを置いていく。これが札幌市の除雪の仕方らしい。広報誌さっぽろで「ご理解」を呼びかける記事を読んだことがある。あの雪(氷)のかたまりを見るたびに、理解できないという気持ちがつのる。

 善良な市民として理解できても、偏屈な市民として理解できなくても、一軒家の住人は雪が降ったら、自分の領域については生活に支障のない範囲まで除雪することになる。

1月10日の降雪による

この程度の雪でめげてはいけない。違う角度から状況を把握する。

車をすこし移動させて雪をおろし、おろした雪を家の裏の空き地に運ぶ。こういう見通しをもつことが大切だ。若いころは力任せに勢いだけで動き、汗だくになって無駄に体力を消耗していた。今は、すこし頭を使うようになった。

作業前の写真は、まだ日の出間もない時間に撮った。作業後の写真からわかるのは時間が経過しているということだ。若いときのように短い時間で一気に汗をかくような作業ではなく、時間はかかるがひとつひとつの作業の負荷を軽くする。いつかは終わる、と思いながら続ける。

 除雪は決して楽しむものではないが、たとえばいろんな道具を使って作業にバリエーションをもたせると、同じ時間作業をしても精神的な達成感が違う。

みなさん、中学生の頃、家の除雪をしましたか。そして今、40代後半になって、自分の家の除雪はどうしていますか。